イーサネットの物理層(7)xMII

MII は 10Mbps/100Mbps 専用のインタフェースとして登場した。イーサネットの速度アップに伴い、 MII を基に RMII/GMII/RGMII/SGMII/QSGMII/XGMII などの新たな規格が登場した。これらの規格の総称として xMII と表記している。これらの規格は、物理層の高速化に対応すると共に信号線の削減も同時に実現している(表1)。今回は、10Mbps~1Gbps を対象とする MII から SGMII までを対象に話を進めたい。今回対象とする xMII の規格一覧は表1、接続例と信号線は図1 を参照いただきたい。

略称名称規格化団体信号線数クロック10Mbps100Mbps1Gbps5Gbps10Gbps
MII Media-Independent Interface IEEE 16 10Mbps:2.5MHz
100MBPS:25MHz
RMII Reduced Media-Independent Interface 業界団体 8 50MHz
GMII Gigabit Media-Independent Interface) IEEE 24 125MHz
RGMII Reduced Gigabit Media-Independent Interface 業界団体 12 125MHz
SGMII Serial Gigabit Media-Independent Interface 業界団体 4 625MHz DDR
QSGMII Quad Serial Gigabit Media-Independent Interface 業界団体 4 625MHz DDR
XGMII 10 Gigabit Media-Independent Interface 業界団体 74 156.25MHz DDR
表1-3 xMII インタフェース
図2 xMII MAC⇔PHY 接続例
図2 xMII MAC⇔PHY 接続例

オリジナルの MII 登場後、 RMII/GMII/RGMII/SGMII が 10Mbps~1000Mbps 用インタフェースとして登場した。図1 は xMII 規格の関係図だ。青色MIIGMII はIEEE の規格だが、緑色RMII/RGMII/SGMII は IEEE の規格ではなく業界団体や特定の企業が仕様を公開し、業界標準(デファクトスタンダード)になった。

図1 xMII 規格関係図
図1 xMII 規格関係図

イーサネットの物理層

この記事を書いた人

岩崎 有平

早稲田大学 理工学部 電子通信学科にて通信工学を専攻。
安立電気(現 アンリツ)に入社後、コンピュータ周辺機器の開発を経てネットワーク機器の開発やプロモーションに従事する。
おもにEthernetを利用したリアルタイム監視映像配信サービスの実現や、重要データの優先配信、映像ストリームの安定配信に向けた機器の開発行い、Video On Demandや金融機関のネットワークシステム安定化に注力した。
現在は、Ethernetにおけるリアルタイム機能の強化・開発と普及に向けて、Ethernet TSNの普及活動を行っている。